本・花・鳥(ほん・か・どり)

本とか植物とか野鳥とか音楽とか

ジャズ

チャプター・ワン/ガトー・バルビエリ

以前のブログに掲載していた音楽ネタはインポートし忘れたものが多々あるが、ガトー・バルビエリの訃報に接し(河北新報のツイートで知ることになるとは・・・)、テキストをPC内から掘り出してみた。バルビエリ作品で聴いたのはこれだけだが、とても印象に…

BALL OF FIRE/THE SKATALITES

レゲェのルーツとも言われる、ジャマイカのスカである。日本では東京スカパラダイスオーケストラが有名で、自分も嫌いではなかったが、ワールドミュージックはやはり本家本元を聴かなければということでスカタライツ。ジャマイカの風土を想像しながら聴くせ…

Shirley Scott & the Soul Saxes

2年ほど前に出た1000円ジャズシリーズの一枚。ファンキーなジャズオルガンに、ファンキーな三人のサックス奏者(キング・カーティスしか知らないが)が絡んで、スタンド・バイ・ミーやゲットバックなどのスタンダードをノリノリで演奏しまくるご機嫌なジャズ…

アヴァンソ/Tamba Trio

ブラジル音楽は好きだが特に詳しいわけでもない。ジョアン・ジルベルトとかナラ・レオンとかカエターノ・ベローゾとかの名前は知っていて、アストラッド・ジルベルトやセルジオ・メンデスのCDを数枚所持している程度。Tamba Trioを知ったのはブラジル音楽の…

奇妙な果実&今日の独り言

こんな実を見かけるとビリー・ホリディの「奇妙な果実(原題 strange fruits)を思い出す。黒人差別をテーマにしており、リンチで木に吊るされた黒人を「南部の木には奇妙な果実がぶら下がる」と歌う名曲である。陰惨な訳詞は下記などご参照ください。 http:…

Blacknuss/Roland Kirk

異能のサックスプレーヤー、ローランド・カークの魅力がたっぷりつまったファンキー・ジャズ。カークは一部的に怪人と呼ばれたりするが、二本のサックスを咥えて演奏したり、フルートを吹きながらハミングしたり、歌いながら鼻でフルートを吹いたり、とにか…

The Swingle Singers

スウィングル・シンガーズは、クラシックの名曲をジャズアレンジしてスキャットで歌う混声ジャズコーラスだが、本作にはポピュラーやワールドミュージックのアカペラ作品も収められたりして、かなり多彩な印象。とは言っても、やっぱりトルコ行進曲ダバダバ…

The Best of Georgie Fame

Giorgie Fameについては正体がよくわからない。FMで聞いて70年代ソウルっぽい曲調に興味を持ち、検索してみたが、○○歌手というジャンル分けがどうも出てこない。ウィキペディアの「ジョージィ・フェイム(Georgie Fame, 本名Clive Powell, 1943年6月26日 -…

A Change Is Gonna Come/Jack McDuff

ファンキーなオルガンが炸裂するジャズファンク。ジャズの廉価盤レーベルから出ているが、ジャズというよりインストファンクの趣。この手が大好きなのでもう感動モノである(笑)。表題作のA Chnge Is Gonna Comeはサム・クックの名曲。公民権運動を主題にし…

サキソフォン・コロッサス/ソニー・ロリンズ

よくジャズ入門に採り上げられる名盤だが、暗鬱だったりムーディだったり超絶技巧のアドリブばかりだったりの直球ゴリゴリモダンジャズはやや苦手で(もちろん嫌いじゃないけど)、ソニー・ロリンズ、ジョン・コルトレーン、マイルス・デイヴィスなどのジャ…

The Roar of '74/Buddy Rich

変態*1ドラマーなビッグバンドリーダーのファンキー極めつけ盤。グレン・ミラーやデューク・エリントン的なスインギーなビッグバンドではなく(そちらも好きですけどねもちろん)、60年代感たっぷりのスピーディーなビッグバンドジャズが魅力のバディ・リッ…

ニュー・ボトル・オールド・ワイン/ギル・エヴァンス,キャノンボール・アダレイ

セントルイス・ブルース、ラウンド・ミッドナイト、マンテカなど、古今のスタンダードをピアニストでアレンジの名手ギル・エヴァンスが料理し、ファンキーなアルトサックスのキャノンボール・アダレイが流麗に吹きまくる。ビッグバンドというには数が少ない…

ジューキン!/マンハッタン・トランスファー

マンハッタン・トランスファーは40年の長きにわたって活動するジャズコーラスの大御所だが、そのデビュー盤が数ヶ月前に廉価盤でリリースされた。ジャズ・コーラスと言えば、ゴージャスなビッグバンドをバックにスウィンギーに歌うというイメージがあるが、…

気持ちを持って行かれてしまうジャズの名曲

Charles Mingus - Goodbye Porkpie Hatジャズの本質について理解できている訳ではないけれど、頭の数音で切ない気分にどっぷりと浸れてしまう名曲がある。本作が収録されている名盤Mingus Ah Umはこの曲が聴きたくて買ってしまったようなもの。硬派で侠気が…

Brass Shout/Art Farmer

アート・ファーマーのリーダーアルバムで「ニカの夢」「枯葉」「パリの四月」「モーニン」等のスタンダードを中編成のブラスアンサンブルでたっぷり楽しめる。アート・ファーマーというトランペッターがいることは知っていたが、小編成コンボのモダンジャズ…

ワルツ・フォー・デビー/モニカ・ゼタールンド・ウィズ・ビル・エヴァンス

「ワルツ・フォー・デビー/ビル・エヴァンス」と言えば抒情的なメロディーが魅力の名盤だが、この作品では、スウェーデンの歌姫モニカ・ゼタールンドがビル・エヴァントリオの演奏で気持ちよく歌っている。北欧のジャズ歌手は一体どのくらいにジャズっぽい…

ブルー・モンク/Dr.John

カーラジオでピーター・バラカン氏の番組を聞いていたら、セロニアス・モンクの名曲ブルー・モンクだけど、ファンキーで軽快なノリは本家じゃないだろうなぁというピアノがかかっていたが、ドクター・ジョンの演奏によるものの由。ドクター・ジョンはディキ…

辛い飴/田中啓文

ベテラントランペッター唐島英治が語り手となり、クインテットの面々が遭遇する謎や不思議をテナーサックス奏者の永見緋太郎が鮮やかに解いてみせるジャズ・ミステリ「落下する緑」に続くシリーズ第二弾。温厚で風格のある唐島に対し、音楽しか興味のない天…

THE GREAT KAI & J.J. / J.J.JOHONSON AND KAI WINDING

J・J・ジョンソン、カイ・ウィンディングの楽しい両トロンボーンに、ビル・エヴァンス、ポール・チェンバースなど、豪華なサイドメンがからむ贅沢なセッションだ。スライドで音階を変化させるトロンボーンは、トランペットやサックスのように素早く派手な…

落下する緑/田中啓文

ジャズミュージシャンのコンビが音楽の現場で起きるさまざまな謎を解く連作ミステリー。光文社の文芸オーディションで鮎川哲也の選に入ったデビュー作を連作化したもので、編者側からギャグもグロもダジャレも禁止という命が入っていたらしいが、その割りに…