本・花・鳥(ほん・か・どり)

本とか植物とか野鳥とか音楽とか

初ツーリングキャンプ@自然館泉ベリーキャンプ場

ごくインドアな育ち方をしたので、六十路になるまでキャンプやバーベキューとは無縁だった(バーベキューは昨年初体験)。本を読んでばかりで過ごした暗い二十代(笑)。


ブルーのクロスカブで通勤するようになった時、職場の女性スタッフ(キャンプ好き)が、カブでキャンプに行く女の子のアニメがあると教えてくれた。ゆるキャン△である。調べてみると、カブではなくブルーのYAMAHAビーノだったが、バイクでキャンプに興味を惹かれ、アマゾンプライムで視聴し始めたら面白くてすっかりはまってしまった。アマゾンで三回見て、更にBS11の再放送まで見てしまう入れ込みぶり(笑)。


で、キャンプ面白そうだなぁと思うようになり、更に例の女性スタッフがいろいろ語ってくれるので、興味に拍車がかかったのであった。


ネットの話題や地元のタウン紙なんかで隣区にキャンプ場があることはなんとなく知っていた(家から数キロの場所である)。地元の大地主の農家が畑や森林を整備してキャンプ場としたもので、手作り感満載だし、駅から徒歩数分というアクセスの良さもあって、ブログやYoutubeなどでも採り上げられているらしかった。職場はこの区内にあるのだが、キャンプ好き女性スタッフはこのキャンプ場のことは知らなかったようだ。


www.shizenkanizumi.jp



ゆるキャン△でキャンプに興味を持ち始めたのは昨秋の頃だろうか。冬キャンプでデビューは初心者としてはハードルが高いので、春になったらこの自然館泉ベリーキャンプ場でデイキャンプデビューかなぁと漠然と思うようになった(お泊まりキャンプは更にハードルが高い)。


キャンプには道具が必要である。いきなり全部揃えれば数万が吹っ飛びそうだから、秋から春にかけて、CB缶のコンロ、折りたたみチェア、折りたたみテーブル、ナイフ、バーベキューコンロ兼焚き火台などを少しずつ買い集めてきた。


バーベキュー用の炭は、近所のホームセンターに売っている着火剤不要のが安いしいいかなと思ったが、ネットの評判があまりよろしくなく、いろいろ調べた末にDCMブランドの「着火剤のいらない炭」が良さそうだということで、10kmほど離れたホームセンターで仕入れてきた。


で、ひと月ほど前、4月中旬だから気温もちょうど良いだろうと予想し、平日休みを予約したのである。当日晴れればいいなと期待を抱きつつ。


料金は、一番狭いサイト(1~2人用約15平米)の4時間利用デイキャンプで税込み1430円。ちょいっとお高めだが、郊外とは言え横浜市内の駅から徒歩圏内であることを考えればこんなものかなぁ。しかしお泊りキャンプは数百円高いくらいなので、お泊りの方がお得と言えばお得かも。ただ、薪(端材だが)は無料なので、これはいくらかお得感。



昨夜のうちにワークマンのトートバッグに持っていくものをいろいろ詰め込んだが、このワクワク感は正に遠足の支度だなと思ったことである。


持っていくものはチェア、テーブル、コンロ、バーナー、食材、水、割り箸、トング、炭、使い捨てアルミ鍋、行平鍋(湯沸かし用)、マグカップ、汁物を固める吸水ポリマー(ダイソーのグルグルポイ)。カップにセットするレギュラーコーヒーなど。


自然館泉ベリーキャンプ場は相鉄いずみ野線ゆめが丘駅から徒歩数分のところ。ゆめが丘は現在絶賛開発中で、7月には巨大ショッピングモールがオープンするので地元民の期待ワクワクだが、そんな場所に自然豊かなキャンプ場があるのである。


バイクに荷物を満載して受付を開始する9時50分に到着。料金を支払い、キャンプ場に足を踏み入れると正に自然。森の中に小道が通り、ところどころの開けた場所にサイトが設けられている。もうなんだかこの時点で楽しい。



指定のサイト(1~2人用で約15平米)にバイクを入れ、チェアとテーブルを組み立てて設営(テントは持ってないし、デイキャンプなので不要なのだ)。まだ食事には早いので座ってボーっとしていたが、様々な鳥の声を聞きながら森を眺めているのはとても気分の良いものだった。見聞きしたのは、メジロシジュウカラ、ウグイス、ツバメ、ツグミヒヨドリ、ガビチョウ(!)、アマガエル、タイワンリス(!)など。


11時を過ぎたのでバーベキュー用ミニコンロに炭をセット。ライターで火が付くという触れ込みだが、本当に付くのだろうか、付かなければ食材を持って帰ることになるぞと思いつつライターの火を中心部に30秒ほど当てていたら白くなり始めたので、これで着火成功だった。赤くは燃えないのね。


ウィンナー、ベーコン、玉ねぎなどを網に乗せて焼き始め。ひっくり返したり、焦げを確かめたりするのも楽しい。家ではレンジ加熱するだけの業スーウィンナーもこんがり焼けると美味さが増加する感。


締めはレトルトのほうとう。富士吉田に住む友人がツーリングで食えと送ってくれたものである。そしてこれもこの友人が送ってくれた、カップにセットするタイプのレギュラーコーヒーでまったりしたのだった。




キャンプと言えば焚き火である。「ヒロシのぼっちキャンプ」を見てると、ファイアスターターやら火打ち石やらでいとも簡単に火起こしをしているが、これは素人には至難の業に思える。炭火の残りに薪をくべれば簡単に燃えるんじゃないかと思い、薪置場にあった太めの枝をくべ、火吹き棒で吹いてみたら見事に燃え上がって、なんかすごく楽しい(笑)。ぼーっと火を眺めているのもいいものだ。



キャンプ場のオーナーが時折軽トラでやってくるのは、無断利用の見回りをしているのかもしれぬ。「雨になりそうだねぇ」と声をかけていってくれたが、確かに空気が冷えてきており、寒気が入って雨の前兆かもしれなかった。


あっという間の4時間で、14時が近づいてきたので撤収。今度は晩秋にでも来ようかと思いながらキャンプ場を後にした。そして帰宅後に雨が降ってきた。いい時に帰ってきたなぁ。


デイキャンプはアウトドアの要素の加わったピクニックあるいは遠足だなと思う。そしたらもう楽しいに決まっているのだ(笑)。また行こう。