レゲェのルーツとも言われる、ジャマイカのスカである。日本では東京スカパラダイスオーケストラが有名で、自分も嫌いではなかったが、ワールドミュージックはやはり本家本元を聴かなければということでスカタライツ。
ジャマイカの風土を想像しながら聴くせいか、ソリッドできっちり猛々しいスカパラの音よりはだいぶユルくのんびりしたスカである。そしてこのユルさがなんとも心地いい。冒頭トラックはジェームズ・ボンドのテーマだが、これをンチャ・ンチャと後打ちのリズムでやられるとスリルなど吹っ飛んで、脱力系スパイの感(笑)。しかしソロになるとぐっとかっこよくなるので油断できぬ。
二曲目LATIN GOES SKAのお気楽さも気持いい。ンチャ・ンチャ・ンチャ・ンチャを刻むギターのカッティングには不思議な魔力があるなぁ。
そしてなぜかRINGOと題して「リンゴ追分」が演奏されている。スカは大衆音楽であるし、案外演歌との相性も良いのかも知れない。思えば「リンゴ追分」も後打ちだし。
スカタライツはジャマイカのジャズミュージシャンを集めて結成されたバンドらしい。どうりでジャズっぽい、かっこいいソロが展開されるわけだ。ブラスの響きも快適で、なんともまったり出来る。