ブラジル音楽は好きだが特に詳しいわけでもない。ジョアン・ジルベルトとかナラ・レオンとかカエターノ・ベローゾとかの名前は知っていて、アストラッド・ジルベルトやセルジオ・メンデスのCDを数枚所持している程度。
Tamba Trioを知ったのはブラジル音楽のコンピレーションに収録されていたからだが、ジャズ寄りのアレンジと美しいコーラスワークにグッと来た。ボサノヴァと言うとメローな唄とギターみたいなイメージがあるが、本作はブラジリアン・ジャズという呼び方がぴたりとはまる感じだ。
ピアノ、ギター、フルート、ドラムの奏でる演奏は適度にスリリングでドラマチック。たっぷりめのソロパートをじっくり聞けるのは嬉しい。イパネマの娘やマシュケナダのようなスタンダードもジャジーなアレンジで聞くと新鮮だ。
アカペラ好きとしては美しいコーラスにも魅了された。ただ美しいだけではなく、おしゃれででエロくてちょいワル感もあってなかなかによろしい。いかにもボサノヴァらしい歌い方があった後にジャズコーラスのようなハーモニーに転換するのが快感だった。
Garota de Ipanema(イパネマの娘)