2年ほど前に出た1000円ジャズシリーズの一枚。ファンキーなジャズオルガンに、ファンキーな三人のサックス奏者(キング・カーティスしか知らないが)が絡んで、スタンド・バイ・ミーやゲットバックなどのスタンダードをノリノリで演奏しまくるご機嫌なジャズファンクである。
ジャズオルガンというとビブラートを思いっきり利かせてこってりネチっこく演奏するもの、という感があるが、本作ではさほどネチっこくなく、そういう演奏が02 (You Make Me Feel Like) A Natural Womanや03 I Wish I Knew (How It Would Feel to Be Free)などのミディアムナンバーに似合う。切々と歌っている感があっていいのである。
しかしやっぱり本作の白眉はYouやGet Backであろう。すべての楽器が渾然一体となってグルーヴを作り出している。もうどうにでもしての快感(笑)。
そして最終トラックはちょっとクールダウンの感じで締めており、なんだこれって起承転結な曲順であるなと思うのであった。
インストファンクが大好物の自分にとってはなんともピッタリ来る名盤である。