本・花・鳥(ほん・か・どり)

本とか植物とか野鳥とか音楽とか

落語・お笑い

藝人春秋2 ハカセより愛をこめて&藝人春秋3 死ぬのは奴らだ/水道橋博士

藝人春秋2 ハカセより愛をこめて 芸能ジャーナリストを自任する水道橋博士が様々な芸能人について語った「藝人春秋」に続く第二弾。今回は芸能界に潜入した秘密調査員だそうだ。 語っているのが芸人に限らず、政治家、俳優、タレント、ミュージシャンと幅広…

藤沢銀杏巡り&今日の独り言

11月25日に藤沢市内の銀杏巡りをしてきた。 御殿辺公園の銀杏並木。七五三の一家が並木道いっぱいに広がって記念撮影のためにいつまでも独占しており、あんたたちだけのものじゃないんだよと思ったことであった。 白旗神社。 遊行寺の大銀杏は先年の台風で幹…

表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬/若林正恭

文庫化にて再掲、という名の使い回し(笑)。 漫才コンビ「オードリー」の若林正恭によるキューバ旅行記。何かのエッセイ賞を受賞したと話題になっていたので読んでみた。社会問題についての家庭教師を付けているという著者は、格差とかネオリベなどについて…

藝人春秋/水道橋博士

文筆でも知られ、芸人ルポライターを自認する水道橋博士がよく知る芸能人(狭義の芸人のみにあらず)の人となりを綴った芸能エッセイ。お茶目でマッチョなアスリートの面を持つ草野仁とか(著者にとって「たけしとひとし」は芸能界の父らしい)、狂気を発し…

火花/又吉直樹

言わずと知れたピース又吉の芥川受賞作。どんなもんじゃいと思いながら読み始めたら、うーむ、確かに評価に値する芸人小説であった。芽の出ていない若手漫才師の徳永は、花火の余興として呼ばれた会場で四歳年上の神谷と出会う。そして神谷の狂気ぶりに惚れ…

落語の国の精神分析/藤山直樹

精神分析家である著者が、趣味である落語(自分で演じたりもするらしい)を精神分析的に語ったエッセイである。精神分析と落語は、分析家も落語家も己のパーソナルな部分を差し出して患者=客と向かい合うところが似ているらしい。「らくだ」では死と死体の…

雨ン中の、らくだ/立川志らく

著者によれば、本書は赤めだか/立川談春の便乗ではなく、師匠談志の落語や芸を分析したものということだが、自分の弟子時代も縷々語っており、開き直って裏タイトルは「青めだか」だと宣言している(笑)。各章に落語のタイトルを振って、テーマに沿って綴…

一回こっくり/立川談四楼 

一回こっくり作者: 立川談四楼出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/09メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る自身の来し方を語り、家族の死を語り、それを江戸創作落語(江戸時代を舞台にした創作落語を作りたいというのが筆者の願望である)の…

赤めだか/立川談春

立川談志の弟子で立川流真打である著者が、高校を中退して談志に入門し、紆余曲折を経て真打になるまでを面白おかしく描いた自伝エッセイである(因みに昨年あたりの新聞には談春が談志の芸の継承者であるらしいことが書かれていた)。 天才の誉れ高い談志だ…

新・大人の粋/立川談四楼

「落語も出来る文筆業」を標榜する著者が、日刊ゲンダイに執筆した短文エッセイをまとめたもの。江戸しぐさなどもからめ、落語界に伝わった、謙虚さと思いやりのマナーである「粋」についてユーモラスに語っている。亀田問題や、朝青龍と高砂親方との関係な…

赤めだか/立川談春 

立川談志の弟子で立川流真打である著者が、高校を中退して談志に入門し、紆余曲折を経て真打になるまでを面白おかしく描いた自伝エッセイである。師匠への愛や、三歳年上の弟弟子で先に真打昇進を果たした志らくとの確執や友情、弟子の昇進問題を巡って師匠…

新・大人の粋/立川談四楼 

「落語も出来る文筆業」を標榜する著者が、日刊ゲンダイに執筆した短文エッセイをまとめたもの。江戸しぐさなどもからめ、落語界に伝わる、謙虚さと思いやりのマナーである「粋」についてをユーモラスに語っている。亀田問題や、朝青龍と高砂親方との関係な…

猛獣と猛獣使い

人間離れしたキャラクターのヒロとクロちゃん、一応普通人の団長から成る安田大サーカスをテレビで見た時に、これはサーカスの名前通り「猛獣と猛獣使い」だなと思った。この猛獣と猛獣使いのパターンはお笑いコンビには案外多いような気がする。暴走する野…

NHK新人演芸大賞 落語部門

本日、NHK新人演芸大賞落語部門を放送しており、中堅落語家の芸を楽しんだ。しかしほとんど名前を知らない。立川志ららだけは志らくの弟子と言うことだけ知っていたが、やはり寄席やホールに足を運ばないと、若手の落語家などはほとんど分からないものだ…

襲名

人間国宝桂米朝の子息である桂小米朝が米團治を襲名した披露興行の模様をNHK−BSで放送していた。米朝を始め、一門のざこばや南光(枝雀の弟子)、桂春團治、東京から三遊亭圓歌、柳家花禄、林家こぶ平(誰が正蔵などと呼ぶものか(笑))が居並び、祇園…

代書屋/柳家権太楼

無学で騒々しい依頼人と無愛想で慇懃無礼な代書屋との掛け合いが笑いを誘う落語である。柳家権太楼については多くを知らない。20年ほど前に「らくごin六本木」という深夜番組があり、それで何度か見たことがあるくらいだったが、ここまではじけた芸風だっ…

らくだ by 桂米朝

動画サイトで「らくだ」という落語が聞けないかと思って探しましたら、ニコニコ動画にアップロードされていました。らくだというあだ名のやくざな男、らくだと同類の兄貴分、実直な屑屋が織りなす不気味なドタバタをブラックに描いた名作で、「落語とは人間…

はてなの茶碗by桂南光

NHK教育「日本の話芸」で、桂南光演じる「はてなの茶碗」を放送していた。 清水寺の茶屋で安茶碗に「はてな」と首をかしげている御仁がいる。有名な茶道具商「茶金さん」である。 そばで休んでいた油売りが、茶金さんが「はてな」と言った以上なにがしかの値…

ハナシにならん! 笑酔亭梅寿謎解噺2/田中啓文 

更正するために破天荒な落語家に弟子入りさせられたら天稟を示してしまった元暴走族星祭竜二が、落語の現場で起こるちょっとした謎を解いてみせる連作爆笑青春ミステリー「ハナシが違う!」に続く第二弾である。乱暴者だか侠気と愛嬌がある笑酔亭梅寿師匠が…

らくご小僧/立川志らく

落語と映画が大好きだった少年が、いかにして立川談志の門を叩くことになったかまでを描いた成長記で、章のタイトルに落語の演目や登場人物を配し、コミカルかつノスタルジックに来し方を語っている。世間の規範からはずれた両親、キレやすい爆発山田少年、…