本・花・鳥(ほん・か・どり)

本とか植物とか野鳥とか音楽とか

NHK新人演芸大賞 落語部門

本日、NHK新人演芸大賞落語部門を放送しており、中堅落語家の芸を楽しんだ。しかしほとんど名前を知らない。立川志ららだけは志らくの弟子と言うことだけ知っていたが、やはり寄席やホールに足を運ばないと、若手の落語家などはほとんど分からないものだ。

大賞を受賞したのは三遊亭王楽。引退した円楽の弟子だそうで、「鼓ヶ滝」という噺を演じていた。師匠の円楽は妙に理屈っぽい芸風が通好みだったようだが、王楽も同様だろうか。話し方が今ひとつ素人っぽいような気がしたが、勢いはあり、見た目の良さと軽いノリがTOKIOの松岡を思い出させた。真打ち昇進が決まっているそうだ。

一番落語らしかったのは古今亭菊六である。この人の師匠の圓菊は、身を揉むようにして話すおばさんっぽいおじさんだが、菊六はすっきりしている(笑)。顔が良く、色気もあって、立て板に水の口跡の良さで演じ方も堂に入っており、実に落語家らしかったが、「出来すぎている」ところが嫌われたのかもしれない。自分的にはこの人が一番良かった。

志らくの弟子の志ららの「壺算」もいかにも現代風シュールという感じで笑えた。