藝人春秋2 ハカセより愛をこめて
芸能ジャーナリストを自任する水道橋博士が様々な芸能人について語った「藝人春秋」に続く第二弾。今回は芸能界に潜入した秘密調査員だそうだ。
語っているのが芸人に限らず、政治家、俳優、タレント、ミュージシャンと幅広い。多彩な交友と、的確な文章力で様々なエピソードを開陳して楽しませてくれる。伝説のクズ芸人三又又三のくだらなさとか、阿藤快の怪優ぶりとか、マキタスポーツを発掘したのがハカセだったとかのエピソードが飽きさせない。そして、最終章で大瀧詠一への愛を語っていて、ここには切なさも漂っている。
基本的にはユーモラスな人物評伝だけれど(時にかなりくだらない描写もあるけれど)、どこかに漂うリリシズムが心地よい。