ユルい旅行記が特色の著者による、ゆる~い四国お遍路の記録。
近年、歩き遍路がブームになっているようだが、著者の場合、特に信仰心がある訳でもなく、若人の自分探しでもなく、単に四国をぐるっと一周徒歩で旅してみたいという動機。御朱印集めのスタンプラリーであるらしい。
スノーケリングで美しい海に感嘆し、四万十川はカヌーで下り、寄り道だらけの遍路旅だが、歩き遍路なればこそ見えてくる景色もあり、読者としてはそこを堪能できる。昨今ブームの歩き遍路だって、真面目な動機ばかりでなく、ちょいとスピリチュアルなウォーキングぐらいのつもりの参加者だって多いであろう。
四国の人情風土なども描写され、面白い旅行記である。