本・花・鳥(ほん・か・どり)

本とか植物とか野鳥とか音楽とか

浪花少年探偵団/東野圭吾

20年ほど前からすっかり文芸色が強くなってしまった感のある著者の作品だが、30年以上前に書かれている本作品はドタバタとしてエンタメ味たっぷりだ。


主人公は小学校の6年担任のしのぶセンセ。乱暴で行動的でおっちょこちょいで、読んでいて楽しいキャラクターだ。ここにクラスの悪ガキや頼りない新米刑事が絡んだりして、事件とその解決が語られるが、動機やトリックにちょっと無理があるような気もする。


教師や刑事が子供の頭をはたいたりするする描写は、いくらフィクションでも今時はあり得なかろうと思う。やっぱり30年という時代を感じる。