本・花・鳥(ほん・か・どり)

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女海賊の島(上・下)/アーサー・ランサム

船を愛する子供たちの冒険を描く「ランサム・サーガ」シリーズ10作目。

ツバメ号クルーとアマゾン海賊とキャプテン・フリントが、スクーナーのヤマネコ号で世界一周の航海中という設定だから、これは「ヤマネコ号の冒険」同様、作中に更に描かれたフィクションということであろう。

ヤマネコ号は中国沿岸では火災を起こし、ツバメ号とアマゾン号はそれぞれ別個に漂流、ツバメ号は島に漂着し、アマゾン号は船に救出されるが、どちらもミシィ・リーという若い女海賊の傘下にあるもので、結局みんな囚われの身となる。

向学心強く、ケンブリッジへの留学経験もあるミス・リーは才媛であり、イギリス人子弟が漂着したことを喜び、ラテン語の授業で一同を辟易させるが、なぜかロジャだけが成績が良くお気に入りになるあたりが楽しい(笑)。

ヤマネコ号一行は無事に海賊島から脱出出来るのか?ユーモアもスリルもアクションもあり、ベルヌの「海底二万里」とかインディ・ジョーンズとかがミックスされたような面白さだった。