本・花・鳥(ほん・か・どり)

本とか植物とか野鳥とか音楽とか

女ふたり、暮らしています。/キム・ハナ ファン・ソヌ

韓国人女性二人による同居エッセイ。キム・ハナはエッセイやラジオパーソナリティーやらで活躍する女性、ファン・ソヌはベテラン編集者で、現在は二人共に書いたり動画配信したりしているようだ。


気の合った二人は(同性愛者ではない)、主にキム・ハナの方が積極的にマンションの共同購入を持ちかけ、ソウルの眺めのいいマンションを中古で購入する(ソウルでは不動産価格が高騰しているから、数年前とは言え結構お高かったんでは)。


そして女ふたり、猫四匹の暮らしが始まるが、きれい好きで整理上手のキム・ハナ(ユーモラスな文章)に対し、ゴミ屋敷一歩寸前くらいに物が捨てられないファン・ソヌ(文章は理知的)で、ちょうど良い凸凹コンビなのかもしれない。そんな二人のドタバタした生活を交互に語っていて、かつての映画「おかしな二人」を想起するかも。


こういう共同生活で思い出すのは椎名誠の「哀愁の街に霧が降るのだ」だが、むさ苦しい若者たちの貧乏暮らしと引き比べ、こちらは多分もっとハイソだろうな。そうは言っても仲間がすぐ近くにいる楽しさや安心感などは共通するような・・・。


気の合った仲間との共同生活がちょっと羨ましくなる好エッセイ。