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南大門・市場・明洞聖堂 さらばソウル   ソウル駆け足訪問記14

放火により焼け落ちた南大門(崇礼門)は数年前に再建された。
wikipedia:崇礼門放火事件


南大門市場も近いので見てみたかったが、食べ物の匂いとどぶのような匂いが混ざり合い、当時の状態では気持ち悪くなりそうだった。冷たい雨に気分は憂鬱で、ちょっと雨宿りに新世界百貨店に入ってみたが、買いたいような物は何もなく、早々に退去。



ソウルには地下ショッピングセンターが多く、雨の日には便利かもと入ってみた。小店が並んでおり、昔よく歩いた八重洲地下街のような感じがして、ソウルはやはりどこか懐かしさを感じさせる町である。ただし地下街独特の匂い(塗料と食べ物とトイレの匂いが混ざったような)がこの日の体調では駄目だった。


ロッテデパートにも立ち寄り。当然ながら買いたいものは見つからない。バーゲン会場できれいな絵皿が二千円くらいで売られており、ちょっと興味深く見ていたらすぐに店員のおばちゃんが寄ってきたので(韓国では得てしてこうである)、メイド・イン・コリア?と聞いたらインドネシアだと言うから、日本への土産物を探しているのでテッソヨ(いいですの意)とその場を離れた。

テッソヨは「トゥエダ(なる)」のヘヨ体「トゥエヨ」の過去形だが、このトゥエダは日本の「いいです」や「結構です」と同じく許諾にも拒否にも使え、客引きなどに対しては強めに「テッソヨ!」と言えばいいらしい。

昨今、何かと話題のロッテ財閥だが、日本では菓子メーカーのイメージしかないロッテが韓国では商業施設、観光施設を大展開している。ホテルや遊園地やデパートがあるのは知っていたが、空港や駅などの主要地にショッピングモールやら免税店やらが必ずあり、江南には124階の高層ビルを建築中とちょっと桁違いのイメージ。


南大門から明洞に辿り着くも、コスメとファッションの店しか見えないメインストリートにはなんの関心もなく素通り。雨も冷たいし、撥水ではなかったショルダーバッグは水を吸って重いし、もういいや、そろそろ帰路に就こうと、荷物を預けた地下鉄明洞駅方面へ行こうとしたが、地図を見ても、目印の場所からどの方向へ行っていいか分からず、警官がいたので聞いてみたら、オルンチョグロ(右の方)へ行けと教えてくれた。

余談だが、オルン(右)とウェン(左)のどちらがどちらかなかなか覚えられず、「右翼がおるん」などとしょうもない語呂合わせでやっと覚えることが出来た(笑)。


警官の教えてくれた方向へ歩いて行ったら、朝、どうしてもたどり着けなかった明洞聖堂の前を歩いており、響き渡る鐘の音を聞くことが出来た。何だかソウルからの別れの挨拶だったような気がする。