ブラスロックの雄(※個人の感想です)Chicagoのデビューアルバムで、元々のバンド名でもあったらしい。Chicago Transit Authority(シカゴ交通局)からの苦情で改名したとか。
高校生の頃から炸裂するホーンが圧巻の25or6to4(邦題「長い夜」)が好きであったが、このころのChicagoはラブバラード路線にシフトし始めており、リアルタイムでの興味は湧かず。
後年、初期ベスト盤を入手し、「長い夜」も聴けるしやっぱバリバリのブラスロックなChicagoはええのぅと雲爺のように悦に入っていたが、数ヶ月前にネットで本作を見つけた。試聴してみたところおぉスゲェスゲェとなって注文。
ベストに収録されているのが数曲、その他は未知の曲ばかりだが、ファンキーであったりプログレ的であったり、一曲が三部構成になったシンフォニーのような作品もあり、最初のうちは聞くに堪えないと思わせるFree From Guitarなんて曲もあり、とても多彩である。
そして、何と言うか、作品の根底に怒りがあるような気がしてしまうのは、ボーカルとリードギター(テリー・キャスのギターってなにか挑発しているような感じ)とホーンサウンドが一体となりシャウト気味に先鋭的に迫ってくるからだろう。
そして、時折希望の混ざる感も印象的だ。初期のChicagoはわりと社会派的な作品が多かったと聞くが、輸入盤なので歌詞が分からず・・・。時は70年代、ベトナム戦争などもあり、怒りのナンバーがあっても不思議ではない。
うーむ、しかし、エンターテインメントとしてのポピュラーミュージックと前衛的な表現が一体化しており、これがデビュー盤とは信じがたい大作である。買って良かった。
ファンキーでイケイケな Introduction
シンフォニックで希望も感じさせる Questions 67 And 68