ビル・チェイス率いるブラスロックバンド、チェイスのデビューアルバム。バラエティのBGMなどでよく使われる「黒い炎」が有名だが、とにかくファンキーでノリノリでサイケで、何とも痛快である。
変態トランペットとも呼ばれる四本のラッパから繰り出されるハイノートの音圧はすさまじく、体中を引っかき回されるような快感だ。ドラムもギターもベースもキーボードも負けずにハイテンションで、全身で驀進している感。ドライブ中のBGMにしたら思わずアクセル踏み込んじゃうじゃないかしらん(笑)。
時折プログレ風味があったかと思うと教会音楽風のメロディが挿入されたりして、変幻自在でもある。最終トラックのInvitation To The Riverはなにか沈思で思索的な風があり(歌詞は分からんが)、ちょっと毛色が変わっている。
ビル・チェイス他メンバーが飛行機事故死するまで三作出ていたらしいが、二作目、三作目は入手しにくそう。やっぱりCDが売れない時代なんだろう。
Get It On(邦題:黒い炎)
フルアルバム
それにしても、オーティス・レディングとかレイナード・スキナードとか、ファンキーな音楽の方面の人は飛行機事故で亡くなる人が多いな。