数日前、遊行寺（時宗総本山）へ立ち寄ったところ、大入り満員と聞いた「国宝 一遍聖絵」展も全然並んでいないのですんなり鑑賞した（しかし800円は予想外だった（笑））。
一遍上人の生涯を絵巻物にした聖絵はなかなかに見応えがある。大勢の中世の人々はそれぞれに個性を持って緻密に描かれ、俯瞰で描かれた構図は立体的で、絵の世界を見下ろしながら自分が吸い込まれていくような感覚がある。３Ｄアニメーション的とでも言うべきか。
掛け軸に描かれた一遍上人行状図はコマ割りにされたエピソードの絵に漢文の説明が付けられて、4コマ漫画の原型を見るようだ。中世の頃からこのような様式があったと思うと面白い。空也上人立像は教科書に出てくるアレとは違うが、これも興味深かった。
遊行寺名物の大銀杏もほぼ黄色くなっていて、楽しめた。
