2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧
三十年ほど前に書かれた児童向け時代小説であるが、江戸時代に実際に「算法少女」という算術指南書があったらしく、作者の分からないその本に、著者が想像で肉付けをしていったものだそうだ。町医者千葉桃三の娘おあきは、父から算法の手ほどきを受け、かな…
毎度、こんな落葉期の姿に心惹かれます。
大店長崎屋の病弱な若旦那と愉快な妖(あやかし)たちの活躍が楽しい時代ファンタジー「しゃばけシリーズ」の五冊目である。相変わらず一太郎は病弱で、火事の煙に巻かれて三途の川の淵まで出かけたりしている(笑)。庶兄の縁談や、幼なじみで、菓子屋の跡…
「おんな北斎 天才浮世絵師は、二人いた!」という番組を見た。推測や再現ドラマを交えながら、葛飾北斎の娘・お栄(画号は葛飾應為(かつしかおうい))に焦点を当てたものである。 http://www.ytv.co.jp/hokusai/お栄は「百日紅/杉浦日向子」や「応為坦坦…
大戦中に狙撃兵としてフィリピンを転戦し、現在は東北の山中で獣を狩って暮らす山じじぃ伊沢吾郎がフィリピンで受けた流れ弾に関わる謀略に、街で起きた児童誘拐がからんで、冬の山中での壮絶な銃撃戦が描かれる山岳冒険小説である。吾郎老人の受けた流れ弾…
自転車ロードレースチーム内の事故の真相を追う青春ミステリーである。主人公の白石誓(ちか)は、かつては将来を嘱望された陸上選手だったが、結果ばかりを追いかける周囲の期待が嫌になり、エースを優勝させるための踏み台の立場もある自転車競技に魅了さ…