本・花・鳥(ほん・か・どり)

本とか植物とか野鳥とか音楽とか

和算・算学

天地明察/冲方丁 

言わずと知れた本屋大賞受賞作のベストセラー。読んだのは今年の2月だが(マルドゥック・スクランブルの冲方丁が時代小説を書いたと聞けば見過ごすわけには行かない!)、今頃の掲載・・・(汗)。 将軍が家綱から綱吉に代わる頃、貞享暦改暦事業に打ち込む…

戊辰算学戦記/金重明(キムチョンミョン)

将軍慶喜が大政奉還した後、越後に脱走して抵抗を続ける幕府の軍学者結城勘兵衛と片田舎の算士との交流と、戊辰戦争の局地的な戦闘を描いた算学小説である。勘兵衛は幕府顧問であったフランス軍人から西洋数学の指導を受け、暇なときには常に公式や定理につ…

算法少女/遠藤寛子 

三十年ほど前に書かれた児童向け時代小説であるが、江戸時代に実際に「算法少女」という算術指南書があったらしく、作者の分からないその本に、著者が想像で肉付けをしていったものだそうだ。町医者千葉桃三の娘おあきは、父から算法の手ほどきを受け、かな…

算学奇人伝/永井義男

主人公の吉井長七は千住の大手青物問屋万徳屋の長男だったが、子供の頃より数字に興味を持ち、長じては算学に関心を抱きすぎて家督を弟に譲り、実家よりの援助で算学三昧の悠々自適の日々を送っている。そこに持ち込まれるトラブルを算学を用いて解決すると…