本・花・鳥(ほん・か・どり)

本とか植物とか野鳥とか音楽とか

とりぱん3/とりのなん子

コミックモーニングに連載の野鳥漫画ということで、亡くなられた網友の鳥師匠もファンでおられたと聞いていたが、図書館にあったので読んでみた。

野鳥漫画というより、北東北に住む著者が、鳥とか虫とか樹木とか植物とかの、身の回りの自然をコミカルに語ったエッセイ漫画で、擬人化された鳥や猫が実に笑える。ご母堂もなかなかいいキャラだ。

この手法は「動物のお医者さん」だねぇと思ったら、ご本人にも多少その自覚があるのかないのか、巻末の絲山秋子との対談で、馬の行動の面白さを漫画にしたいけどそれだと「動物のお医者さん」になってしまうという趣旨の発言をしている。

冒頭の振り、四コマを幾つか並べ、叙情的に自然を讃えたり畏れたりする締めに持っていく構成も楽しく、久しぶりにコミックを楽しんだ。つぐみんもポンちゃんアオゲラ)もすずめも、決してリアリティで描いているわけではないので鳥らしいとは思えないが、笑わせてくれる。