Fleetwood Macは自分にとって正体不明のバンドである。高校生くらいから名前を知っていて、時代ごとにヒットチャートに入っているが、その時々で作風が違っているように思えてあまり惹かれるものを感じなかった。
しかるに、テレビ番組で使われていたDon't Stopがなかなかいい曲で（R&B風ポップスという感じである）、これがFleetwood Macの曲であると知り、興味を覚えて検索してみたところ、元々はブルースロックのバンドとして始まったものが途中でポップス路線に変わり、Don't Stopの収録された本作（邦題は「噂」）が最大のヒット作であると言うことだった。なるほど、確かにブラックミュージックの雰囲気を残しつつ適当にポップでおしゃれ感。
曲調としてはR&Bを基調としつつ、フォークロック風があったりロックンロールだったりピアノやギターの弾き語りがあったりとなかなかに多彩で、それぞれがじっくり聞かせる。
Fleetwood Macには二組のカップルがいたが、このアルバムが制作されている頃にはどちらも破局しており、相当にぎくしゃくした中で作られたものらしい。それが最大ヒットと言うのも面白い話だ。輸入盤なので歌詞が分からず、和訳サイトを検索してみたら、かなりチクチクと失恋や相手への非難を歌っているようである。空中分解しそうなバンドをつなぎ止めていたのがリンジー・マッケンジーの弾き語りSongbirdである、とするブログがあり、ほほう、そうだったのかぁと思った次第。
http://mettapops.blog.fc2.com/blog-entry-1418.html
Dont't Stop
ヒリヒリしてるけど妙に前向きの感があって楽しき一枚。
