The O'Jaysはいわゆるフィリーソウル(フィラデルフィア・ソウル)のボーカルグループであるらしい。ブラックミュージックは好きだがさほど詳しくなく、このグループも最近になって知ったものである。おそらくバラカン氏のFM番組か、NHK-FMのザ・ソウルミュージックあたりで聞いたのだろうと思う。
ウィキペディアには
フィラデルフィア(フィリー)・ソウル(Philadelphia (or Philly) soul)は'70年代前半に一世を風靡したフィラデルフィア発のソウルミュージックの一形態。作品の大半がシグマ・スタジオで制作されたことによりシグマ・サウンドとも言われる。ストリングスを要した華麗で柔らかく甘めのサウンドからスウィート・フィリーとも呼ばれた。それまでのソウル、R&Bをより洗練された都会的雰囲気と聴きやすさを訴求した形に変貌させた。
どちらかと言えばサザンソウルの泥臭さを好むので、上記ウィキペディアにあるようなスウィートなサウンドとはあまり縁がないのだが、聞いてみるとそれほどスウィートという訳でもなく、パワフルなハーモニーとファンキーな演奏が強力だ。M1のタイトルがI LOVE MUSICだからわりとメローなコーラス(スタイリスティック的な?)を想像するとさにあらず、Youtubeにあるようにイケイケである(笑)。ただし後半はわりあいスローバラードが多い。
http://www.youtube.com/watch?v=e_1s2UFc_z8
華麗なハーモニーと強力なブラスということで思い出すのはアース・ウィンド&ファイヤーである。サウンドに同じようなものを感じるのだがいかがなものだろう。
フィリーソウルというジャンルにはスタイリスティックスやスリー・ディグリーズも含まれるそうで、言わば70年代ディスコサウンドの魁のような人たちだ。ディスコミュージックの原型はフィリーソウルにあるのかも、と素人なりに思ったりする。
因みに、フィリーソウルのほとんどの演奏を担当していたのはMFSB(Mother,Father,Sister,Brother)というミュージシャン集団だそうで、こちらにも大いに興味を持ってしまった。
70年代的ノリノリソウルサウンドを堪能できる一枚である。