本・花・鳥(ほん・か・どり)

本とか植物とか野鳥とか音楽とか

処刑人の秘めごと/ピーター・ラブゼイ

イギリスのバースを舞台に、頑固で傲慢で昔気質の刑事ピーター・ダイヤモンドが活躍するミステリーシリーズだが、著者が高齢名事もあり、2008年に出版された本作がシリーズが最終作かな。


女性の首つり死体が見つかり、ダイヤモンド警視と部下が操作を担当することに。女性には絞殺された後に吊された痕跡があった。そして二日後、女性の別れた夫が目立つ場所で首を吊っており、夫が女性を殺して自殺したと言う筋書きが自然に見えるが、納得いかないダイヤモンドは独自に事件を捜査するのだった。


頑固なダイヤモンド警視には理解ある愛妻がいたが、3年前に殺されており、孤独な生活を送っている。しかし、ダイヤモンド警視のファンと思しき女性が見え隠れしたり、魅力的な女性パロマとの偶然の出会いがあったりして、警視の私生活も興味深い。


過去に似たような事例があり、被害者の共通点を見つけ出そうとする犯罪捜査部面々。そして、次の事件が起き・・・。最後の追跡劇までスリリングで目が離せない感。


頑固親父がユーモラスに描かれて楽しいミステリーシリーズだったが、これで最後とは残念だ。まぁシリーズを最初から再読するというのもありか。