本・花・鳥(ほん・か・どり)

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藤沢市アートスペース 新収蔵作品展「招き猫亭コレクション 猫まみれ」

猫をテーマにした美術作品(錚々たる面々!)を買い集めた猫好きコレクター招き猫亭小銀氏がコレクションを藤沢市に寄贈したそうで、今回の第一回を皮切りに順次コレクションを公開していくそうである。

以下、藤沢市アートスペースHPより【引用】。

スタンラン、ビアズリー、ウォーホルをはじめ、歌川広重歌川国芳の浮世絵作品、レオナール・フジタ藤田嗣治)、岸田劉生、椿貞雄、籔内佐斗司ほか国内外で著名な作家の油彩画、彫刻など、いずれも猫をモチーフとした優品およそ450 点になります。
http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/bunka/FAS/exhibition/ex017/index.html


可愛い猫、リアルな猫、不気味な猫など、様々な猫アートを鑑賞出来る展覧会で、小規模とは言えこれが200円とはありがたい。小林清親の光線画が好きなので、小林作品が見られたのは望外の喜び。

可愛かったのは高橋弘明の「ジャパニーズ・ボブテイル」。
「ジャパニーズ・ボブテイル」Google画像検索


特に興味深かったのは新田岩松氏の猫絵である。岩松氏は、身分は百石程度ながら、新田義家に連なる清和源氏ということで名義だけ大名扱いだったとか。大名が書く猫の絵がネズミ除けになると言うことで、猫絵の殿様と呼ばれたなどと時代小説で読んだことがあり、本物が見られたのは眼福。因みに徳川は天下取りのために新田源氏を自称したから(征夷大将軍清和源氏に限られたため)、まぁ同族扱いということだったらしい。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A9%E6%9D%BE%E6%B0%8F

猫芳と呼ばれるくらいに猫好きだった歌川国芳や歌川国貞の浮世絵もあったり、何とも多彩で楽しい猫展である。上の階には藤澤市浮世絵館もあって(入場無料)、こちらは江ノ島をテーマにした浮世絵の企画展。お手軽に美術鑑賞が出来て楽しい。



某所の猫。