本・花・鳥(ほん・か・どり)

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さらばSTYLUS XZ-2

オリンパスのSTULUS XZ-2は、1/1.7型の撮影素子とF1.8の明るいレンズでカメラ好きの間でも評価の高いコンパクトデジタルカメラである。3年前、投げ売り状態になっていたので格安で入手することが出来たが、延長保証のない通販だったので、宅配商品全般に延長保証を付けられるというサービスに後から加入した。

コンデジにしては無闇に大きくて持ち運びには不便なものの(コートのポケットなら無理矢理突っ込める程度)、多機能で写りのよいカメラであり、それなりに重宝してきた。韓国国立中央博物館の薄暗い展示室で展示物が撮影できたのはこのカメラのおかげだ。



しかるに、三ヶ月ほど前からディスプレーが黄ばんで暗いという不調が発生、昼光下ではほとんど視認できないくらいになっていた。

メーカーに問い合わせた後、延長保証を利用して修理に出すことにしたが、要するに保険屋だから(某損保と宅配大手が組んでいる)、障害が発するような覚えはないかとか、不備が見つかっても自然故障でない場合は客の方で修理代を負担することになるとか、なかなか脅かしてくれた(笑)。

そんなことを考えていたら何のための延長保証だよと鼻で笑い飛ばし、そのまま修理続行。結局、保証の対象になる故障であると連絡が来た。ここまではまぁ良し。

しかし、修理部品が調達できないから代品(STYLUS SH-3)と交換ではどうかと言ってきた。冗談じゃない、同じSTYLUSを冠していてもXZ-2はハイエンドコンデジだぞ、それを暗いレンズと1/2.3型センサーのSH-3が同等品とはしゃらくさいと保証会社を通して文句を言ったが埒が開かぬ。これを受け入れなければ修理キャンセルとなり、診断料と往復の宅配料金が請求されることになるそうで、交換を受け入れざるを得ない。なんとも不愉快な結末になった。

そもそも、メーカーには販売中止後も7年間の部品保管義務があるはずである(法令ではなく業界の自主基準らしいが)。それが、発売開始から5年も経過していないのだから何をかいわんや、こんな責任感も顧客サービスも欠如したような真似をしているから現在のように会社が傾く事態になったのだろう。瑞光レンズの名が泣くぞ。

オリンパスパナソニックの共同規格であるマイクロ・フォーサーズのレンズ交換式カメラを所持しているが、もう二度とオリンパス製品は買うまいと固く心に誓う梅雨の候(笑)。俺の心は土砂降りだ。




鎌倉 稲村ヶ崎にて富士山を望む。