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羽田、そして家路へ     ソウル駆け足訪問記16

復路の飛行は往路ほど恐い目に遭うこともなく順調。機内食にプルコギが付いていたが、肉の質が良く、わりとあっさり味で美味だった。最後にやっと韓国らしいものを食べられた感。これが美味に感じられるくらいの体調なら現地でも食べられたかなぁ。残念。

復路では夕陽に照らされた雲を上から眺めるという至福の時間を過ごすこと出来た。富士山が見えてきたのは名古屋あたりかららしいが、やはり日本のシンボルと言うことで見えて来ると嬉しい。日本海から陸地が見えたのは能登半島あたりだったかもしれない。


バンクしながら降下していく。



羽田で機内から降りて入国手続きまでの通路が長くて長くて、あれはもしや新たな滑走路だったせいだろうか。税関で、別送品があると手荷物で持ち込むものまで申告しなければならず(別送品がなければそのままスルーってのがよく分からんが)、キムチ、菓子、陶器と書いて提出したら、陶器に係官の目がキラリンとなって軽く詰問モードになった。骨董、古美術の類いの持ち込みを警戒するらしい。博物館で買った古美術の写しであると説明し、一個15000ウォン×3で45000ウォンと説明したら、電卓をせかせかと叩いて「4000円くらいですね」とお構いなしになった(笑)。

バスの時間まで30分ほどあるので、夜の空港を眺めてみたくて展望デッキへ。やはり空港の夜景は美しかったが、のんびりしてもいられない。そう言えばデッキへ出た時の湿度の高さに「あぁ、日本へ帰ってきた。ソウルの空気は気持ちよく乾いて秋の気配だったなぁ」と懐かしく思ったことである。ただし、空気が乾いているせいかやたらと喉が渇いた。


ソウルは山あいに作られた都であり、あちこちに高い山が見え、歴史ある建物が幾つも残り、近代的な大都会に変貌しつつもその裏側に生活感あふれる路地が至る所に残っているという、なかなかにカオスで面白い街だった。また近々訪ねてみたいと思う。