本・花・鳥(ほん・か・どり)

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被災地からの訃報

義理の伯母は石巻出身で仙台に暮らしているが、伯母の実家の兄(86才)が亡くなったと知らせが入った。何度か顔を合わせたことがあるかも知れないけれどもしかとは記憶にない人だ。

呼吸器疾患を持っていたと言うことで、津波後、息子(いとこのいとこに当たる人)と共に一時避難した病院はもっと緊急度の高い患者にかかりきりで入院など考えられず、のべつ咳をするので避難所にもいられず、結局被災した家にブルーシートを敷いて暮らしていたとか。呼吸器疾患を持つ高齢者が、津波で被害を受けた家(おそらくは汚泥とか粉じんとかがあっただろう)で療養せざるを得なかったとは・・・。

せっかく津波を生き延びても、まともなケアがなくて死に至ってしまうとしたら悲しいことだ。「復旧・復興を語るのはおおいに結構だがまず生存だ」と震災直後に思ったが、まだそんな状況があるとしたら、一体この半年は何だったのだろうと思う。被災地のことはやっぱりどこかよそ事という感じがあるのかもしれない(多少は被災地に縁がありながら、伯母の兄のことを知らなかった自分も含めて)。