読む気にならない作家たちに続き、かつて好きだった作家について(好きだった物故作家を含む)。
山本周五郎を除き、どの作家も自分より10年程度年上だが、遊びの精神やおしゃれな不良性が魅力だった。ごくインドアな人間で、いろいろな意味で遊びが下手だった自分には憧れの兄貴分という感じだったろうか。みんな年を取って丸くなってしまったり早世したりで残念だ。
初期三部作「
風の歌を聴け」「1973年の
ピンボール」「
羊をめぐる冒険」の乾いたユーモアと欠落感が好きだった。「
ノルウェイの森」で大ブレイクする前に読者だったことがちょっと自慢だったりする(笑)。
馬鹿馬鹿しき仲間たちの奇行を綴ったギャグと感傷の世界が好きだったが、さすがに同じパターンの繰り返しでは飽きる。独特の言語感覚を駆使した不条理SF「アド・バード」は名作だったなぁ。
極道作家の異名を取り、笑えて泣ける任侠小説は実に痛快だったが、近年は「泣ける」ばかりに傾注しているような気がする。
馬鹿馬鹿しいことを真剣にやってみせる遊び心が好きだったが、晩年のエッセイは妙に良い子ちゃんで面白くなかった。
永倉万治(萬治)
感傷的でおしゃれで少しひねくれた作風が好きだった。
老いる間もなく逝去。
この人は生きていれば70歳を越しているが、63歳で死去。自身のギャンブル好きを活かした青春小説が痛快だった。
中学生の頃からユーモラスな時代小説にハマった。人々の人情とか、
武家の折り目正しさを描いた作風にも惹かれたが、最近になって「さぶ」を読み返したところ説教臭さがちょっと鼻についた。それでも名作ではあると思うが・・・。
永倉万治(萬治)
感傷的でおしゃれで少しひねくれた作風が好きだった。
老いる間もなく逝去。
この人は生きていれば70歳を越しているが、63歳で死去。自身のギャンブル好きを活かした青春小説が痛快だった。
中学生の頃からユーモラスな時代小説にハマった。人々の人情とか、
武家の折り目正しさを描いた作風にも惹かれたが、最近になって「さぶ」を読み返したところ説教臭さがちょっと鼻についた。それでも名作ではあると思うが・・・。