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ぐるぐるまんでる

複雑系―科学革命の震源地・サンタフェ研究所の天才たち (新潮文庫)
かつてSF者だったせいで、宇宙、天文、生命科学などに入れ込んでいたことがある。理系音痴なので入門書止まりではあるが、驚くべき科学的真実にワクワクしたものだ。

その手の本の一冊が「複雑系」である。予測できない非線形的な動きの中に筋道を見つけようとするカオス理論を扱ったもので、マンデルブロ集合とかフラクタル図形という概念はこの本で知った(決して理解できてはいないので、Wikipediaなどをご参照ください)。

何かの数値を計算し(マンデルブロ集合)、グラフ化したら自己相似形の図形(フラクタル)が現れたとかではなかったかと思うが、銀河、雲、海岸線、木の枝など、フラクタルは自然界のあらゆるところに存在する。雲のモコモコした部分をズームアップしていくと、元の雲と同じ形に分岐しているし、海岸線も同様らしい。樹木は幹から分岐した形が細かい枝葉まで連続している。

更にWikipedeaによれば
「血管の分岐構造や腸の内壁などはフラクタル構造であるが、それは次のような理由によるものだろうと考えられている。例えば血管の配置を考えたとき、人体において体積は有限であり貴重なリソースであると言えるので、血管が占有する体積は可能な限り小さいことが望ましい。一方、ガス交換等に使える血管表面積は可能な限り大きく取れる方が良い。」
ということだ。

このように自然界に多数存在するフラクタル図形を画像で合成できるのが「ぐるぐるまんでる」というフリーソフトだが、さまざまなパターンで動かしていると、ちょっとクセになりそうな気持ちよさだ(笑)。
http://www.forest.impress.co.jp/article/2008/08/11/okiniiri.html