本・花・鳥(ほん・か・どり)

本とか植物とか野鳥とか音楽とか

湯島の白梅

所用でお茶の水へ行くついでに梅の名所の湯島天神へ。未だ五分〜七分咲きくらいで残念。

「探梅」「観梅」という季語がある。
「探梅」は、俳句の方ではつぼみが固いうちに梅の風情を楽しみに行くことであるが、本来の意味は、山に入って野生の梅を探すことであるらしい。まぁ、どちらも酔狂と言えば酔狂である(笑)。

そういえば、下の記事の「お江戸風流さんぽ道」に「枯野見」「氷鉢見」「杉聴」などという江戸の冬の行楽が出ていた。
枯野見は読んで字のごとく、野原の枯れ具合を楽しむもので「今年の枯れ具合は結構ですな」なんてやったらしい。
氷鉢見は凍った池などを眺めること、杉聴は、杉が切り倒される時にきしむ音を楽しむものだったそうで、風流と酔狂は紙一重だなぁと思う(笑)。



湯島と言えば、かつて陰間茶屋で栄えた場所である。その名残か、いかがわしい宿泊施設も残っているが、「文教地区であることが自慢の文京区」ということで、結構締め付けが厳しいという話も漏れ聞いている。そういう地域を編入させてしまったんだから仕方ないと思うんだが・・・。

泉鏡花婦系図でも有名な湯島の白梅