本・花・鳥(ほん・か・どり)

本とか植物とか野鳥とか音楽とか

本にまつわる話題

取次を傘下に収めるネット商店街

楽天、業界三位の大阪屋を傘下に http://www.nikkei.com/article/DGXNASGF0305A_T00C13A6MM8000/業界三位の取次は栗田出版販売だと思っていたが、名前も知らぬ大阪屋が三位だった。栗田は大阪屋と業務提携しているらしいので、ま、似たようなものかもしれな…

2011年読了本ベスト10

エミールと探偵たち/エーリヒ・ケストナー http://d.hatena.ne.jp/suijun/20110814/p2小学校時代の愛読書。子供たちが探偵となって泥棒を追い詰めていくまでをユーモラスにスリリングに描いた少年小説の傑作。 世界屠畜紀行/内澤旬子 http://d.hatena.ne.j…

辺見じゅん女史死去

夕刊にノンフィクション作家・歌人の辺見じゅん女史死去の報があった。この人の「呪われたシルクロード」は、明治期に富をもたらした生糸の輸出を描いたもので、養蚕が主要産業であった八王子から積み出し港の横浜までをシルクロードに見立ててそこに女工哀…

病床の本

id:hebakudanさんの病みつきボイスの最後の録音に下記のような一節がある。 家から2冊だけ持って来ている本は、ヒルティの『眠られぬ夜のために』と、セネカの『人生の短さについて』。今日は無理をしてでもこれを少し読みたいと思っていたが、夕方から頭痛…

昭和エンターテインメント叢書

書評家・北上次郎が昭和の娯楽小説の名作を選ぶ「昭和エンターテインメント叢書」が小学館文庫から出版されている。先月は「ごろつき船/大佛次郎」、今月は「大番/獅子文六」だが、埋れた名作を掘り出す企画は楽しみである。この手の物では、以前にも講談…

文芸方面で似ている人たち

「聖なる怠け者の冒険」は森見登美彦が朝日新聞夕刊に連載している小説で、胡散臭い正義の味方ぽんぽこ仮面に追い回される小和田君の一日を詳細に描き続けている。 小和田君は企業の研究所に在籍する研究員である。そこそこに有能で、土日はぐうたらと過ごす…

図書館にて

大きな音声が苦手だ。一緒にテレビを見ていても、ひとがちょうど良いという音量が不愉快になる。これは耳がいいというより騒音に対する耐性が弱いのだと思う。だから映画館やライブも苦手で足を運べない。昨日、図書館で雑誌を見ていたら、隣の席に座った子…

コストパフォーマンスの悪い作家

改行が多く、紙面が白っぽい作家のことを「コストパフォーマンスの悪い作家」と呼んでいる。戦前の小説などは字間ピッチも改行ピッチも少なく、一面黒ベタな感じの紙面は読もうとする意欲減退するものがあるが、おそらくスペースの半分以上が空白と思われる…

かつて好きだった作家

読む気にならない作家たちに続き、かつて好きだった作家について(好きだった物故作家を含む)。山本周五郎を除き、どの作家も自分より10年程度年上だが、遊びの精神やおしゃれな不良性が魅力だった。ごくインドアな人間で、いろいろな意味で遊びが下手だ…

読む気にならない作家たち

尊敬する書評ブログ「血止め式」エントリーに、ブログのカテゴリ分けについて引用部のような一文がある。 http://d.hatena.ne.jp/hebakudan/20090403/1238718805ところが読書録の積み重ね方ほどその人間の物の見方を察しやすいものはなく、これを一目で分か…

ある本を放擲

新聞に、とある地方出版社が売り出した中年作家のことが出ていまして、 ちょっと興味があったので図書館で借りてみましたが、 マチズモと嘆美と自己陶酔が混ざったような文章が受け付けられず、 2ページ読んだところで放擲しました。 この文章の感触は誰か…

西村寿行 追悼

先月に亡くなった人気作家である。70年代〜80年代中盤にかけてが最盛期だったと思うが、バイオレンス、活劇、ハードボイルド、動物小説などはひっくるめてハードロマンと呼ばれ、徳間書店から大量の新書版叢書「西村ハードロマンシリーズ」が出版されていた…

2006年ベスト10

出版年とは関係なく、順不同で 昨年読んだ本のうちのベスト10を選んでみました。 本文は続き画面でどうぞ。 東京の下町で古本屋を営む一家は4世代8人が暮らす大家族で、ここにやや不思議な謎をからめながら涙と笑いの人情ドラマが展開される、ハートウォ…

2005年度ベスト

わたし的2005年度ベストです。2005年に出版された本ではなく、私が2005年に読んだ本ということでご了承下さい。下線部はamazon.co.jpへリンクしています。ボーナス・トラック/越谷オサム 日本ファンタージー・ノベル大賞優秀賞受賞作。 ひき逃げ事…